テナント賃貸のトラブルとリスクを減らすための定期借家契約の現実的な活用アイデア

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店舗や事務所といった事業用のテナント物件では
しばしばテナントとのトラブルでお困りのオーナーさんから
ご相談を受けます。

一般住宅における入居者トラブルとは異なり、
商売を営むテナントのトラブルは、

テナントや関係者が多種多様に渡るため、
トラブルの種類も大きさも千差万別です。

そのため、大きなトラブルやややこしいトラブル
になって頭を痛められているオーナーさんが
結構いらっしゃるようです。

そこで、これから入居テナントを募集、
または決定するにあたって
入居後のテナントのトラブルを防止する有効なアイデアを
一つご紹介します。

平成12年に制定された定期借家契約の
そもそもの法律の制定趣旨は、

「優良な居住環境を確保する」

ということにあります。

つまり、ストレートな言い方をすると、
「不良借家人を確実に退去してもらえる」
ということになります。

しかし、当初は、
この主旨とは異なる利用のされ方が多かったと思います。

つまり、テナントビル側の施策として、
ビルを顧客目線でリフレッシュするために
定期的なテナントの入れ替えをしやすいようにするなどです。

しかし、立地やグレード、築年数など、
物件の条件が余程良い物件ではない一般の物件の場合、
中々同じような利用の仕方はできないもので、

むしろ、それとは全く異なる理由で、
定期借家契約を希望するオーナーが多かったというのが現実です。

例えば、一番多いく感じるのは、
建物が老朽化しているため、
将来建て替えを検討している場合です。

しかし、中々オーナー側の希望通り
契約ができるとは言えない状況であるのも現状です。

定期借家契約自体は、だいぶ浸透はしてきましたが、
現場ではまだ依然として、
テナントや入居者側からは嫌煙されている傾向を感じます。

そもそも、日本では元々、
更新のできる普通借家契約が存在していたため、

いつでも好きな時に退去ができて
かつ、余程のことがない限り追い出されない、
普通借家契約の方が圧倒的にメリットがあるからですね。

日本以外の国では、
日本でいう普通借家契約という概念はないため、
日本独特の市場環境のため、

実は、双方(貸主と借主)にとって
非常にメリットのある定期借家契約ではあるのですが、
このような理由で中々浸透していない
というのが残念な現状です。

ということで、この日本において、
そもそもの法律の制定趣旨にも合致する、

かつ、オーナーにとっての一番の悩みの種でもある
不良借家人によるトラブルを防止し、

さらに、嫌煙されやすい定期借家契約を推進する
援護射撃の役割も期待できる契約アイデアをご紹介します。

結論からお伝えすると、

当初の契約期間を定期借家契約で締結し、
入居中、トラブルがないようであれば

次の再契約の段階で
普通借家契約を締結する
ということを当初の契約の段階で合意する

というものです。

こうすれば、当初の契約期間中に、
実際の入居テナントの入居態度を確認することができますし、

仮に、問題があるようであれば、
益約期間満了とともに、
再契約をせず、確実に退去してもらうことができます。

また、テナント側からしても、
当初契約が終了した時に再契約をしてもらうためにも、

さらに、次の契約が
望む期間に渡って更新される普通借家契約で締結できるためにも
ということで

大きなインセンティブが働き、
自然と良い入居態度が身につくだけでなく、

その期間の間に、
テナントとオーナーや管理会社の間で

長期にわたるコミュニケーションが図れ、
お互いを理解し、信頼の絆が生まれる時間的余裕が
十分確保することもできます。

つまり、新卒採用の試用期間と全く同じ効果を
得ることができるわけです。

ただし、再契約の時に判断しきれない場合には、
再度、定期借家契約で再契約をする、
という条件もありだと思います。

以上より、
日本ならではの更新される普通借家契約と
世界標準の定期借家契約を

日本の市場環境に合わせて組み合わせて活用する、

ということも
今後のテナント募集活動の一つの方法として、
さらに空室対策の一つアイデアとして
検討してみても良いのではないでしょうか。

さて、ここで一つだけ大切な注意点があります。

これは定期借家契約全般に言及することですが、

定期借家契約は、
法律的な要件を満たさずに締結してしまうと

後に入居者(テナント)とトラブルになり
法律の判断が必要になった場合は、

法的には、
普通借家契約として取り扱われてしまう
とうことです。

つまり、更新のある契約になってしまう
ということです。

テナントと定期借家契約を結ぼうと検討されている時は、

定期借家契約の運用に習熟した不動産会社(管理会社)
もしくは法律に明るい担当者の方に相談することが大切です。

私の経験では、依頼を受けたケースにおいて、
以前頼まれていた不動産会社さんが作られた
定期借家契約の契約書を拝見すると、

結構な確率で
書類の要件不備を発見しています。

たまたまトラブルになっていなかったということで
良かったのでしょうが、

昨今のお客様は、
インターネット等でよく勉強されていらっしゃいます。

トラブルになった時は尚更です。

どんなも制度でも、
きちんと使い方を間違わなければ
とても仕事や日常を便利で快適なものにしてくれます。

ぜひ、頭の片隅に入れておいて頂ければと思います。

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