オフィス物件(賃貸事務所)の探し方のヒント〜テナント仲介のプロ視点

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オフィス物件(賃貸事務所)の探し方のヒントを
テナント仲介のプロの視点から1つご紹介します。

毎年、秋口から年度末前までのこの時期は、
会社を移転されたり、新規開業される方々の
オフィス(事務所)探しが増えますが、

中々、自社に合った物件が見つからなく
困っていらっしゃる方が多いように思います。

昨今は、住宅と同様、インターネットネットで、
多くのオフィス(事務所)の物件情報を
たくさん閲覧することができます。

アットホームなどの大手不動産ポータルサイトには
実に多くのオフィス物件(賃貸事務所)の情報が掲載されています。

地域や沿線、駅徒歩時間、賃料、面積、設備、築年数など、
条件を入力すれば瞬時に
好みの条件で物件情報を大量に取得できます。

しかし、オフィス物件(賃貸事務所)の検索においては
これだけでは満足する物件情報を全て取得することは
中々できないのではないでしょうか。

その理由は、オフィス物件(賃貸事務所)では、
間仕切りをして部屋を「分割」して借りることができる物件
があるからです。

住宅においては、一世帯が居住するためには、
水回り等の設備が必ずワンセット必要になるため、
簡単に部屋を分割したり統合することはできません。

しかし、事業用のオフィス物件においては、
共用部にトイレ等の水回り設備があるのであれば、
専用部の賃貸区画を分割しても問題ありません。

ただし、空調や照明、配管などの問題もありので
詳細の確認は必要ですが。

また、住宅とは異なり、水回り設備も
トイレやミニキッチンなど簡易なものであれば
配管等の問題がクリアできれば
分割後に増設することも可能な場合があります。

さて、景気低迷が続く昨今、
企業の縮小移転のニーズは強い傾向にあります。
私も何度もお手伝いをさせて頂きました。

一方大企業の方は、
次々にできる最新設備を整えた新築ビルへの移転
の話をよく耳にします。

そのあおりを受けて、
今まで広いスペースで貸し出しされていたスペースが
中々次のテナントが決まらない状態も見受けられます。

そのような時、
縮小移転やスタートアップの企業などから、
広いスペースの一部だけを借りれないかという相談が入ると、

オーナーサイドとしても、
空けておくのはもったないし、

さらに、確実に入居してくれるのであれば、
分割するための費用(パーテーションの設置等)も
確実に回収できる見込みも立つ

ということで、
分割での賃貸の交渉がまとまる事が多々あります。

さて、ここからが今日の本題なのですが、
このようなオフィス物件(賃貸事務所)の仲介現場の実態
があるにも関わらず、

現在、物件探しにおいて最も活用されている
不動産ポータルサイトでは、
このような流れに対応しづらいとうの現状があると思います。

例えば、

「分割貸し相談可」

という条件を物件情報の備考欄などに記載
することはできたとしても、

検索する側のエンド顧客が、
パソコンやスマホで条件を入力する時は、
当然賃料や面積を入れてから検索するため、
備考欄までには検索条件に反映されません。

また、逆に
物件情報を掲載する側の不動産会社が物件登録する時も
当然、賃料や面積を入力しないと物件の募集ができないわけです。

そのため、分割のパターンが幾つかある際は、
それぞれの分割パターンを登録しないといけなかったり、

さらに、エンド顧客向けに物件広告を出そうとする際は、
それぞれのパターン毎に広告費もかかってしまう、

以上のような理由で、
消費者に分割対応ができるという情報を届けるためには、
情報を届ける側のハードルがそれなりに高いというわけです。

さらに、物件情報をインターネットで検索するのは
エンド顧客だけでなく、
業者間の物件情報のやり取りでも同じです。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
不動産業者間の物件情報のやり取りも
現在インターネットが主流になっています。

最も有名なシステムは「レインズ」というものです。

また、不動産ポータルサイトもやっている
民間のアットホーム社が運営する「ATBB」という
業者間情報システムもあります。

これらの業者間情報システムでも、
基本的にはエンドユーザー向けの不動産ポータルサイトと同様に、

情報を検索、閲覧するためには、
賃料や面積などの同様のお決まりの希望条件を入力する必要があります。

つまり、物件探しをしているエンド顧客も、
また、エンドユーザーに物件情報を発信する不動産業者も

双方とも、大量の物件情報の中から
ある一定の検索項目に対して条件を指定してから
物件を検索、閲覧する

というシステムを
中心に物件情報を入手しています。

そのため、先程のような
物件検索システムのデーターベース上には存在しない
機転を利かした分割プランなどの情報は

インターネット検索では取得することができない
ということになってしまうわけです。

話が長くなってしまったのですが、
結論としては、

オフィス物件(賃貸事務所)探しにおいては、
一般住宅とは異なる視点で、
物件を探しやオーナーとの交渉を行ってくれる、

「オーダーメイド」の物件探しを不動産会社に依頼された方が
より自社に合った広さや賃料、設備、条件の物件を
探すことができる確率が高まると思います。

また、オフィスや店舗といったテナント物件は、
内装や設備、また契約内容も一般の賃貸住宅とは異なってくるため、

住宅を中心に営業をしている一般の不動産会社よりも
できればオフィス物件(賃貸事務所)や店舗といった
事業用のテナント物件に精通した不動産会社へ依頼すると、

色々なアイデアを出してくれるだけでなく、
ワンストップで物件探しをアレンジしてくれるのではないでしょうか。

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はじめまして。

当ブログ「テナント110番」を執筆しております、
テナント専門の不動産会社「(株)チャレンジ・スペース」代表の梶谷と申します。

これまでテナント物件一筋で20年強、様々な立場(貸主、テナント、管理会社、仲介会社)で、テナント物件に関わる様々な仕事に携わって参りました。

微力ではありますが、
皆様のテナント物件に関する「お悩み解決」や「ご要望達成」のお力になれれば幸いに思っております。

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